そもそものきっかけにも書いたのですが、「ちきゅうサンダル」はできるだけ簡単なワラーチ(手作り薄底サンダル)が欲しいという思いから始まりました。
そして様々なサンダルやワラーチの構造を調べて、現在の形に至ります。その記録をご紹介することで、あなたなりのオリジナルワラーチ開発の参考になればと思います。
はじめに
基本な構造として、ワラーチ(薄底サンダル)は、足から伸ばした3箇所の紐でソール(サンダル底)を吊り上げる形になります(三点支持)。
3本の紐でソールを吊り上げられれば、他はどんな紐の結び方にしようと大丈夫です。
この、三点支持構造のバリエーションとして、主に、つま先側の固定方法が2通り、かかと側の固定方法が2通りの、2 x 2 = 4通りあります。どのワラーチも、この4通りのいずれかで、サンダル底を足裏に保持します。
バリエーションその1:つま先1本 + かかとひっかけ型
バリエーションその2:つま先2本 + 足首吊り上げ型
解説:つま先一本 + かかとひっかけ型
つま先側の紐を一本にして、あとはかかと側と足の甲で紐をひっかけることで三点支持を作る形です。この構造のメリットは、ご覧の通り1本の紐で最小限、ソールを足裏に保持できます。
しかしデメリットとして、つま先下に結び目が来るので、慣れないと違和感を感じます。工夫としては、ソールを厚くして、結び目自体をソールに埋め込むなど我有ります。また、特別な留め具で、一本の紐をソールの裏に留めたりもします。
また、構造上、かかと側の紐がすっぽ抜け易いこともあります。このすっぽ抜けを防ぐ工夫として、紐自体を足にきつく締めたり、または、かかと部分の紐を二重にしたり特別な結び方をして、かかと部分の紐が自立するような工夫をして、すっぽ抜けを防ぐ物もあります。いずれにせよ、構造・作り方が複雑になりがちに思えます。
つま先2本 + 足首つり上げ型
ワラーチの基本構造としてのもう一つは、以下のように、つま先側を紐2本にし、足首に吊り上げ用の輪となる足首紐を作り、それによってソールを吊り上げる形です。
この形のメリットは、構造上かかとのすっぽ抜けが無く、しっかりとソールを保持することができます。
この構造の、つま先部分の紐の構造は以下の様になっています。紐のこぶが無いので、足に違和感を感じることが少ないです。しかし、つま先が感じる「軽さ」のような物は、先ほどの1本紐の方が良いです。
ちきゅうサンダルでは、
- 丈夫で、かかとのすっぽ抜けが無く、履き心地も快適
という理由から、この「つま先2本 + 足首つり上げ型」を採用しています。
また、多くのワラーチは、1本の紐で3点支持構造を作ろうとしているのですが、
- 構造が簡単になり作りやすくなる
- 分解しやすくなるのでクリーニングが楽になる
- サンダル紐の足へのしまり具合(フィット感・フィッティング)の調整が楽になる
- 色やデザインのバリエーションも増える
といった理由から、2本の紐でソールを足裏に保持する形式を採用しました。
応用・発展
この、「三点支持でソールを吊り上げる」という構造を応用すれば、目的に応じて様々なサンダルのバリエーションを作ることができます。
コードストッパー(コードロック)
コードストッパーは、紐と同じく、東急ハンズやユザワヤ、各種アウトドア用品店などで販売されています。
ちきゅうサンダルの最新バージョン(2024-08)
ちきゅうサンダルの最新バージョンは、後ろ紐が前紐を持ち上げる形にして、勝つ、後ろ紐をより柔らかい棉の紐にして、より足に優しくした「[Bタイプ」です。